


では営業の眼から見て、タンタルの現状はどうなのか? 太田は「位置づけはグループをあげて進めるレアメタルリサイクルプロジェクトの一つ。そのメリットは三池レアメタル工場の既存施設がそのまま活用できること」と競争力の高さを評価する。
また現在、MKRを通じて竹原製煉所(広島)に電子回路基板が大量に集められているが、「竹原でタンタルコンデンサだけを分離・選別し三池工場につなげる案も検討中」とか。
「こうした組織や拠点間の、いわば“つなぎ込み”が私の仕事。当社には金属・電子・部品などの大きな“動脈”事業があります。そこにいかにリサイクルという“静脈”をリンクさせていくか。これが私たちの最大のミッションなのです」
竹原製煉所には先頃、数億円を投資し廃基板を前処理するためのロータリーキルンが設置され、順調に行けば増設する計画だ。太田はこれに関連し「電子基板はいま一番の回収ターゲット。世界規模で集めても面白い」と、現在進行中の調達プランの一端を明かす。
それによると「すでに10年程前からフィリピンを拠点に基板の回収事業が始動。アジアでの調達ネットワークも着々と広がりつつある」という。これは経産省が推し進めるアジア規模での資源循環システムとぴったり重なる動きだ。「回収量がネックのタンタルも世界規模となると景色が変わってくる。やり方次第でいろいろ可能性が広がりますよ」