奥飛騨だより

山之村牧場(2009.6月号)

2009年6月号

6月ともなると、新緑の季節が本格的に到来し、外を見渡せば木々が生い茂り青々とした景色を楽しむ事ができます。 そんな新緑が始まろうかとしている季節に飛騨市山之村に位置する「山之村牧場」がリニューアルオープンを向かえました。 今月はオープンしたばかりの山之村牧場の様子をお伝えします。

山之村というのは今年の初めに「日本の里100選」にも選ばれ、茅葺き屋根の家々が並ぶ歴史情緒漂うのどかな村です。 5月には、山菜を取る人や渓流釣りをする人が足を運びます。専ら今年は、山之村牧場のオープンを首を長くして待っていた家族づれで賑わいました。 今までは静かでのどかな山之村も、山之村牧場ができてからは少し賑やかになったとか。 山之村にはキャンプ場もあり、夏場は避暑地としてもとても人気があります。

山之村牧場に入る際にまず驚かされる事は、入場券販売機が無いことです。そうです、入場料がなんと無料なのです。 とても助かりますね。それも、少しでも多くの人に山之村牧場に来園して頂ける様にという心遣いなのです。 入園するとレストランがありそこでは搾りたての牛乳で作ったソフトクリーム、ヨーグルト等を食べる事ができます。 晴れた日には大空の元、外でバーベキューもをする事もできるんです。牛を見ながら牛を食べる、なんともいいですね。

園内では牛の乳搾り、バター作り、ソーセージ作り等牧場ならではのいろいろな体験が出来ます。 また、地元山之村産のそば粉を使ったそば打ち体験もできます。 ハム・ソーセージ工房ではソーセージができるまでの工程が見学でき、ミルク工房ではプリンやチーズが出来る工程を職人達の作業風景と共に見学できます。 この職人達の作業をみていつしか自分も職人になり牧場で働きたい、と思う方々もいるのではないでしょうか。

これは山之村牧場の一番奥、牛舎の中で撮った一枚です。 牛舎の中には乳牛として飼育されているジャージー牛が数頭おり、いつでも乳絞りができるように準備万端の状態で待っています。 その牛舎の脇には、生まれたての子牛が1頭いました。 生後何日経っているのでしょうか、とてもかわいらしい子牛で食べ物でも欲しいのか、私の方をじーっと見つめていました。 この子牛もいつしか立派な乳牛へと成長しここ山之村牧場で働くことでしょう。

以上、今月は標高1000mに位置する山之村のご紹介をさせて頂いたのですが、「天空の隠れ里」といわれているのが納得頂けたでしょうか。 皆様も一度、山之村に来て自然と触れ合ってみてはいかがでしょうか。

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