奥飛騨だより

中国・無錫(むしゃく)だより(2011.4月号)

2011年4月号

まず最初に、2011年3月11日(金)に発生致しました東北地方太平洋沖地震により被害を受けられた皆様に対し、心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

普段我々は岐阜県飛騨市の本社から企業様のサポートを行っているのですが、海外・国内問わずお客様の元でサポートさせていただくこともございます。
いつもの奥飛騨だよりは飛騨周辺の情報をお届けするのですが、今月は私が5ヶ月間滞在していた中国・無錫市の便りをお届けいたします。

無錫というと日本では『無錫旅情』の曲でご存知の方もおられると思います。 地理的には上海から鉄道(新幹線)で西へ40分のところにあり、昨今では日本企業の進出も多く発展著しい人口600万人の大都市です。 日本からは、関西・成田から無錫空港への直行便もあり、非常に行きやすい街となっています。 それではここ無錫の観光スポットを順にご紹介していきたいと思います。

まず最初にご紹介するのは、無錫市内に入ると必ず目にする『南禅寺』です。
日本のお寺のイメージですと、境内があってその中に厳かに塔や仏閣が建っているイメージですが、ここ南禅寺はというと、 境内の中にファーストフード店や雑貨屋、CDショップ、古着屋など、ありとあらゆるお店が立ち並んでいます。地下にもお店が広がっていて、 飲食店やネイルサロン、工芸品を売るお店なんかが、ひしめき合っています。
もちろんお寺なので、修行僧が熱心にお経をあげている姿も見られるのですが、私にとってはお寺というより、 買い物するのにお気に入りの場所となっています。夜にはお寺がライトアップされ、とても美しい景観を見ることができます。

次は、中国国内最大の青銅仏像である『霊山大仏』をご紹介します。
高さがなんと88メートルもあり、遠く離れた場所からでも大仏がたたずんでいる姿を観ることができます。
奈良の大仏が14.7メートルですからその大きさに度肝を抜かれます。
中国のスケールの大きさを実感した瞬間です。大仏までは階段が続いており、長い時間をかけて階段を上っていくと大仏の足元に辿りつきます。 そこでは大仏の足先に直接触れることができ、皆さん熱心にお祈りをしていました。

あと欠かせないのは、三国志ファンにはたまらない『三国城』です。
三国城は中国中央電視台のテレビドラマのために建設されたオープンセットで、そこではいろいろなイベントが催されており、三国志の名場面を体感することができます。 入場料の70元 (約900円) を払って城門をくぐると、三国志の英雄たちが出迎えてくれます。
桃園の誓いの桃畑や、孔明が祈りを捧げた七星壇、赤壁の戦いでの水軍操練所など、多くの名所が再現されており、三国志ファンの私はもう興奮しっぱなしでした。
中でも一番興奮したのが、虎牢関の戦いを表現した本物の騎馬戦です。英雄たちが本物の馬に乗って実際に騎上で戦うというイベントで、 写真は、最強の武将である呂布と劉備、関羽、張飛が3対1で戦うという名場面ですが、史実通りの演出と、本物の馬を使用している迫力が加わり、 とても見応えがあるイベントでした。ここは何度でも行きたいお勧めのスポットです。

次は無錫でのグルメスポットをご紹介します。

まず訪れたのは、中国では定番の小籠包のお店です。中国では上海と並んでここ無錫が小籠包の本場と言われております。
無錫の小籠包は上海とは少し異なり、あらかじめ醤油で味付けがされており、甘めの味が特徴です。食べ方ですがまず最初は、 肉汁をたっぷり含んだスープが中に入っているので、少し皮の部分を食べて中の溜まっているスープを飲み干します。
これがとってもジューシーでただ甘いだけではなく、濃厚な深い旨みが口の中に拡がっていきます。
その後は残った部分を頂くのですが、具にもまだたっぷりとスープが染み込んでいるので、皮の部分と一緒に美味しくいただきます。
甘い味に飽きたら黒酢をつけて食べます。これがまた味が変わって最高に美味しいのです。
正に、一度食べたら忘れられない味とはこのことだと思いました。値段は写真の1籠で16元(約200円)で、とってもリーズナブルです。

あと、変わったところで市内の焼き鳥屋さんを紹介したいと思います。
日本の焼き鳥とは異なり、まずはお店で食べたい具材を選びます。
鳥や豚はもちろんのこと、羊や鴨、魚介類から野菜、あとは見た目にもこれはちょっと・・・と引いてしまうような食材も並んでいます。
食べたい食材を選んでお金を支払うと、その場で焼いてくれます。
値段はリーズナブルなのですが、焼きたての美味しさと辛めの味付けにも食欲がそそられ、気付いたら追加注文を繰り返し相当な金額になっていたこともありました。それくらいこの焼き鳥はお勧めです。

今回ご紹介した場所以外にも無錫には観光・グルメスポットがたくさんあります。
是非中国へお出かけの際は上海や香港もいいですが、無錫まで足を伸ばされてはいかがでしょうか。

撮影したその他の写真はこちらからご覧いただけます。

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