奥飛騨だより

奥飛騨の冬の催し(2012.3月号)

2012年3月号

月日が経つのは早いもので、2012年も3月に入りました。飛騨地方も日差しが暖かく感じられる日も増えましたが、まだまだ朝晩の冷え込みは続いています。 奥飛騨からの「春の便り」はもう少し先の話になりそうです。
今回は2月に開催された奥飛騨の冬の催しから福地温泉の「青だるライトアップ」と中尾温泉の「かまくらまつり」をご紹介致します。

最初にご紹介する催しは福地温泉で開催される「青だるライトアップ」です。
福地温泉は北アルプスの麓、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷(※)にある温泉地の1つであり、弊社の本社所在地からは車で30分程度の道のりで行くことができます。 ※奥飛騨温泉郷とは近隣に点在する5つの温泉地(新穂高温泉, 栃尾温泉, 新平湯温泉, 福地温泉, 平湯温泉)の総称です。 情緒ある雪景色の温泉街を抜けると目の前に「青だる」が現れます。
「青だる」とは、福地温泉の上流に福地壁と呼ばれる大岩があり、岩から滴り落ちる水が冬の寒さによって凍りつき、青い帯の様に見える自然現象との事です。 山奥でしか見られない現象を、沢の水を木々に噴霧して「青だる」を温泉地内に再現しています。

日中でも見る事ができますが、12月下旬から 3月下旬までの夜間にはライトアップされており、一層神秘的な雰囲気を感じる事ができるのではないでしょうか。
写真は夜間に「青だる」を撮影したものですが、街灯やフラッシュの関係で青味が薄く感じられます。実物はこれ以上に青い氷柱が見学できますので、是非ご自身の目でお確かめ下さい。 (日中の方が更に青く見えるそうです) 特別イベントの日には、氷の散歩道ライトアップや村指定の重要無形文化財「へんべとり(獅子舞)」の奉納、甘酒のサービス等のイベントも開催されている模様です。 また福地温泉は個人的にも宿泊してみたい趣がある温泉地です。粉雪が舞う露天風呂で日頃の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。

中尾温泉は奥飛騨温泉郷の最奥に位置する新穂高温泉の一つです。 「日本のスイス」とも呼ばれる中尾高原には、民宿や旅館の他に、多くのペンションが立ち並びます。 そんなお洒落なペンションを横目に催し会場に向かいました。
当日は平日の夜で気温は氷点下(温度計では-6℃)という状況でしたが、沢山の見学者が来場し大変盛況でした。 会場には様々なかまくらが立ち並び、大人でも入れる大きさになっています。かまくらの内部には囲炉裏が置かれており楽しそうな談笑が聞こえてきました。 特に目を引いたのが 「なかおのばあ」 という看板が付いている大きなかまくらでした。興味本位で覗いてみると、中には雪で作ったカウンターの中にスタッフの方が待機されており、 ソフトドリンクが注文できる「Bar.」である事が分かりました。 いろいろお話を伺い帰ろうとした時「向こうのかまくらでは地酒が楽しめますよ」と教えてもらい、飲めないとは知りつつも次のかまくらへ向かいました。 こちらのかまくらも作りは同じですが、明るい雰囲気とお酒の甘い香り、気さくなスタッフの皆さんで迎えてくれました。「次こそは!」と心に誓いつつ魅惑のかまくらを後にしました。

今回は、奥飛騨の冬の催しをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の催しを通して地元の皆さんの温かさに触れる事ができ、有意義な時間を過ごすことができました。
奥飛騨の冬は厳しいと言われますが、冬だからこそ体験できる何かがまだまだありそうですね。

◇福地温泉 青だるライトアップ◇
 開催日: 12月下旬 ~ 3月下旬
 開催場所: 福地温泉上バス停付近
 開催時間: 午後 5時 ~ 午後10時

◇中尾温泉 中尾かまくらまつり◇
 開催日: 2月1日 ~ 2月14日
 開催場所: 中尾イベント広場
 開催時間: 午後 8時 ~ 午後9時30分

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