奥飛騨だより

スキューバタイビング in 滑川(2013.5月号)

2013年5月号

 初めまして、神岡に異動して2年目になりますNといいます。
 まだ海開きには早いですが、富山の海を外からではなく海の中から紹介したいと思います。
 日本海側に面している富山湾は、季節によってホタルイカの群遊海面、魚津の蜃気楼などが見ることができます。 今回、スキューバダイビングをする箇所は、富山県滑川市の海です。ここは、本社のある神岡から80キロほど離れた場所になります。
 海の印象として最初に思い浮かぶのは、伊豆諸島や沖縄のように青く透明な海でサンゴや熱帯魚がいる風景を思い浮かべていると思います。 富山の海ではそれとは違った魚や生き物がたくさんおり、その生き物たちの一端を紹介できればと思います。

 私がスキューバダイビングで、普段お世話になっている「ダイビングショップ海遊」です。ダイビングショップ海遊は、 PADI(パディ)というスキューバダイビングの団体に所属しており、富山で唯一の「5スター・ダイブセンター」です。
 これはPADIから優れたショップであると認定されたお店におくられます。去年から始めたスキューバダイビングですが、 楽しく続けることができるのも、店員さんの親切な対応やお店への信頼感であると思います。

 海に入る(エントリー)場所ですが、滑川市にあるホタルイカミュージアムの近くの海岸から入ります。また滑川漁港がすぐそばにあり、釣り人なども多くおります。 今回は、お店の方1名とダイビングをしにきた2名の方と一緒にダイビングをしました。
 この記事を書いている時期は4月になりますが、海の温度は10度しかなく、海の中に入っても体が濡れないドライスーツを着用します。
 ドライスーツは、浮きやすく通常の器材に加え、体が浮かないように重りをいつも以上に多くします。 今回の私の器材は、総重量34kgくらいになります。海に入れば浮力があるため、この重さを感じることは、ほとんどありません。

 器材の多くは陸上で装着して、エントリー(潜る)をしますが、足に着けるフィン(足ビレ)は、海中でつけます。 器材を装着し、海の中に入りました。この日は、うねりがあり何回かひっくり返りながらもやっとフィンをつけることができました。
 また、エントリーした際、簡単に沈むことができず、重りを1kg追加し、総重量35kgでやっと沈むことができました。 潜ったとき、気温は25度くらいありましたが、水温が10度ということもあって、この温度差15度は身に染みるような冷たさでした。
 ですが、この冷たい海の中でどのような魚や生き物がいるのか楽しみです。

 4月の海の最初の印象は、夏や秋と比べ魚が少なく、やはり人間と同じで、寒いところは苦手なのだと思いました。
 魚や生き物がいないか、海中を探していたら、ナマコが沢山いることに気が付き、ナマコしか見えないので、異常大量発生かと思いましたが、 後でお店の方に聞くと、この時期は沢山のナマコがいるとの事で、3月は私が見た時よりも、もっと多くいたそうです。

 海中で案内してくれましたお店の方がイソギンチャクを発見し、ライトで照らしてくれると、きれいに見えましたが、 ライトで照らしたのはイソギンチャクでなく、そのイソギンチャクの上に乗ったエビだったそうです。
 このエビは、カクレエビ界の女王といわれる、「バルスイバラモエビ」というエビです。
 実は、イソギンチャクに目がいって、せっかくのバルスイバラモエビを見逃してしまいました。とても、残念です。

下の写真は、お店の方に頂きましたバルスイバラモエビの写真です。

 さらに泳いでいると、カサゴやクエ、スズメダイを見ることができました。
 この他に魚系では、左側写真のクサフグという小さなフグがいました。お店の方から教えてもらい気づきましたが、小さくて見過ごしてしまいそうな魚でした。
小さな生き物は、ヒトデやウミウシがいました。クサフグの下の写真は、「アカエラミノウミウシ」といいます。とても小さな生き物で、 大体2~3cmの大きさで、この冷たい海の中でも元気に生きている、とてもかわいい生き物です。

 まだ、海開きの時期ではありませんが、この冷たい海の中にもこのような魚や生き物たちが沢山見ることができました。 これからの海は暖かくなってきますので、今よりもっと多くの魚などが見られると思います。
 海の中には、このような楽しみがありますので、皆さんもダイビングを初めてはいかがでしょうか。

<ダイビングショップ海遊>
https://kaiyu-net.jimdo.com/

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