奥飛騨だより

夏山登山

2010年9月号

残暑お見舞い申し上げます。
まだまだ暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回の奥飛騨だよりは、北アルプスの「焼岳」より一時の涼をお届けしたいと思います。

焼岳は長野県松本市と岐阜県高山市の境界に位置する穂高連峰の南側に位置し、日本百名山の一つとしても数えられています。(詳しい位置情報はこちらをご参照下さい)
北アルプス唯一の活火山であり、大正四年の大爆発では泥流が梓川をせき止め、大正池(上高地)を一日にして誕生させた事でも有名です。

山頂への登山は長い間禁止されており展望台までしか行けませんでしたが、現在は2,393メートルの北峰頂上への登山が可能です。
登山ルートはいくつかありますが、中の湯温泉に程近い新中の湯ルートを選択しました。
登山口までは、三井金属ユアソフト本社から車で45分程です。

いよいよ山頂を目指して出発です。
意気揚々と出発したのもつかの間、いきなりの急勾配と日頃の運動不足で息が上がります。

ブナの大木が林立する登山道をジグザグに登り、ようやく焼岳の全貌を望む事ができました。
ここから先は樹木の生えない見晴らしの良い山頂部への登りとなります。
足場も砂地や砂利、ゴツゴツとした岩場となるので一層注意が必要です。
適度な休憩と水分補給を行いつつ山頂に向けてファイナルアプローチです。

出発してから約 4時間、噴煙の上がる岩壁の道を登り焼岳北峰の頂上に到達しました。
当日は晴天にも恵まれ火口湖、噴煙、北を向けば笠ヶ岳や穂高岳、南を向けは乗鞍岳などの周囲の山々、眼下には上高地、梓川、蒲田川の流れと素晴らしい眺めです。
そんな最高の景色を眺めながらの食事は格別でした。

奥飛騨には魅力的な山々がまだまだ沢山あります。
またこれからの季節は一雨ごとに秋が深まり夏山とは違った趣を感じられると思います。
「よし、行ってみようか」
今回の便りがそんな切っ掛けになってもらえたら幸いです。

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