奥飛騨だより

立山黒部アルペンルート

2010年10月号

飛騨ではここ数日の間に夏から秋への季節の変化を肌で感じるようになりました。
秋といえば行楽の秋、我社でも社内旅行はこのシーズンになる事が多いのですが「今年の社内旅行はつき並みの観光地ではなく一風変わった所へ…」という粋な幹事の計らいで"立山黒部アルペンルート"と決まりました。
"アルペンルート"と聞くと少々腰が引けますが、小さなお子さんからお年寄りまで、老若男女が気軽に通える観光地となっています。
本社オフィスからは隣県という事もあり、およそ2時間半程度で到着する事が出来ました。

マイカーでの乗り入れは規制されているものの、富山県側からはバスを利用する事で室堂ターミナル(標高2,500m)に到着します。
今回、各々の脚力に合わせてチーム分けを行いましたが、のんびりチームはこちら室堂周辺の散策となりました。
山登りはしないものの 2,500mの高地、十分に登山の気分が味わえます。朝は霧が出て心配でしたが晴天に恵まれ、目の前には神秘的な景色が広がります。

健脚チームは室堂から標高3,003mの主峰雄山(おやま)へ向かいました。こちらは荒々しい岩肌を登る事になり、本格的な登山の用意が必要です。 登頂までおよそ2時間の道のりは少々きつく、他の登山者との"こんにちは"の挨拶も息絶え絶えですが、頑張ったご褒美として雄大な景色が待っており、達成感は十分。ちょうどお腹も空き、山頂で食べるおにぎりは格別です。

立山黒部アルペンルートでは、様々な乗り物を満喫できるのも特徴の一つです。大自然の険しい山中に入り込むための交通手段として、ハイブリッドバス、ロープーウェイ、ケーブルカー、トロリーバス等、場所に応じた交通が準備されています。 トロリーバスとは屋根にパンダグラフが付いている電車のようなバスの事で、トンネル内に利用されています。 環境面でもいろいろと考慮されている事が伺えますね。

世紀の大事業として語り継がれている黒部ダムの建設は、石原裕次郎主演の映画「黒部の太陽」や、プロジェクトXでも話題になりました。 迫力のあるダムサイトの映像はTVや写真では何度か見た事がありますが、目の当りにするのは今回が初めてです。とてつもない大きさはとても人の作り出したものとは思えない迫力です。 また、遠くから眺めるしか無いのだと思っていましたが、写真の堤自体が立山黒部アルペンルートの道として利用されています。

久々に森林限界を超える3,000メートル級の山に登り、身も心もリフレッシュ、マイナスイオンもたっぷり浴びる事ができました。

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