奥飛騨だより

真夏にスキーを楽しめる「ウイングヒルズ白鳥リゾート」

2018年8月号

 連日、真夏日が続き最高気温も観測史上最高を更新するなど、今年はいつも以上に厳しい暑さの日々が続いていますが皆様体調管理にはくれぐれもお気を付け下さい。

 今回は、そんな厳しい暑さを少しでも忘れられるよう、真夏に出来るウィンタースポーツを紹介させて頂きます。

 飛騨近辺にもスキー場は沢山あるのですが、夏のスキーを楽しむため今回は少し足を延ばして高山市のお隣、岐阜県郡上市にある、「ウイングヒルズ白鳥リゾート」へ行ってきました。
 こちらのスキー場は、夏でもスキー・スノーボードが出来る人工ゲレンデを備えたスキー場です。

 「ウイングヒルズ白鳥リゾート」は、冬はスキー場として賑わっていますが、雪の無い時期も「サマーゲレンデ」「MTB(マウンテンバイク)コース」「トレッキング」などのアクティビティのほか「キャンプ」や「バーベキュー」「温泉」なども楽しむことが出来る施設です。

 サマーゲレンデと言われても、見たことのない方はどのようなものか想像がつかないかもしれませんが、専用の樹脂製ブラシのマットをゲレンデ一面に敷き詰め、水を散布する事で、雪面と同じようにスキーやスノーボードで滑る事が出来るというものです。
 マットについては身近な物で言うと「プラスチック製の人工芝」を思い浮かべてもらえれば、イメージが近いと思います。

駐車場からのゲレンデ

駐車場からのゲレンデ

人工スノーマット

人工スノーマット

 「ウイングヒルズ白鳥リゾート」のサマーゲレンデは、このマットを約1キロにわたり敷き詰めてあり、リフト1本分のゲレンデが、まるまるサマーゲレンデとなっています。
 これだけの長さを持ったサマーゲレンデは、世界でも最大級のサイズであり、プロ選手のオフシーズントレーニングにも利用されているそうです。
 リフト乗り場や、降り場も含め、マットが敷き詰められているため、冬のスキー場と同じように板を外す事無く滑りを楽しむ事が出来ます。

リフト乗り場

リフト乗り場

ゲレンデ頂上

ゲレンデ頂上

 滑るための道具(スキー・スノーボード)は、冬に使われている自分の道具を利用する事も可能ですが、雪に比べると滑走面へのダメージが高いそうなので、最初は専用の板をレンタルされた方が良いと思います。

 レンタルで貸し出される板は、サマーゲレンデ専用に開発された物でソールの左右が金属面となっています。

専用板ソール面

専用板ソール面

コース途中1

コース途中1

 転んだ時のため、ヘルメットやプロテクターの装着が必須となり、夏でも肌が露出しない恰好が推奨です。
 滑っている間は結構水が掛かり、転んだ時には汚れや傷がつく可能性もありますので、濡れても汚れても問題のない服装で滑り、終わったあとの着替えを下着から一式準備しておいた方がよいと思います。

 冬のスキー場と同じように、板、靴、ストック等の道具は全てレンタル可能ですので、何の準備もなく自分の体一つで滑りに来る事も可能ですが、靴やグローブ、ヘルメットのような直接肌に触れる道具は使い慣れている自前のものを使えば、より一層集中して滑る事ができます。

 実際に滑ってみるとやはり雪のゲレンデとは、勝手が違いますので、ある程度雪上で滑れる人でも慣れるまでは初心者に逆戻りとなります。
 雪が降り積もった雪面というよりは、アイスバーンを滑る感覚に近く、ソール面を使うよりはエッジを使う滑りが要求されます。

 場所がスキー場という事で、標高が高いため気温が低く、常に水を一面に散布しているため、滑っている間は真夏でも涼しく感じ、逆に夏季以外は寒さ対策も考えておく必要があります。

 常連の方は、かなりのスピードで綺麗なカービングターンを繰り返していますが、私は何とか転ばずに下まで滑り切るのがやっとという状態ですので、今後もまだまだ修行が必要です。
 コースにはコブや連続ウェーブ斜面も用意されているので、モーグル好きの方も楽しめるのではないでしょうか。

モーグルコース

モーグルコース

コース途中2

コース途中2

 また、サマーゲレンデと隣接した「MTBコース」は、同様にリフトやゴンドラを使ってMTBごと高所に登り、そこから下りコースを楽しむ事ができるもので、上級者から初心者まで楽しめる複数のコースが設定されています。
 利用するMTBもスキー用具同様、レンタルする事が可能ですので、自転車を持っていない方でも体験してみる事が可能です。※MTBレンタルは事前予約が必要です

 近くには同施設の天然温泉「満天の湯」がありますので、一日楽しんだ後は、温泉で汗と汚れを洗い流して帰路につく事が出来ます。
 また宿泊施設やキャンピング場もあるので泊りがけでゆったり楽しむのもおすすめです。

 夏スキーやMTBコースライドは、本来なら敷居の高いスポーツですが「ウイングヒルズ白鳥リゾート」では、手軽にその一端を体験する事が出来ます。

 避暑を兼ねた、新たな夏の楽しみとして、これらを体験してみるのは如何でしょうか。
 (とはいえ、これらは危険を含んだスポーツですので、くれぐれも無理はせずに安全第一でお楽しみください)

 ※実際の利用につきましては、各施設の利用詳細、注意事項等を事前確認の上自己責任にてご利用下さい

ウイングヒルズ白鳥リゾート
〒501-5231
岐阜県郡上市白鳥町石徹白峠山1-1
URL:https://winghills.net/

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