奥飛騨だより

立山・雷鳥沢キャンプ場のテント泊

2018年9月号

 今年の夏は、連日猛暑が続きましたが皆様体調は如何でしょうか。
 今回は、暑い下界を離れ北アルプス立山室堂周辺にある雷鳥沢キャンプ場(標高2,280m)へテント泊に行った時のお話です。

 雷鳥沢キャンプ場は、立山周辺の山々へ向かうベースキャンプ場になっているのですが、キャンプ場には水場・トイレがあり登山をしない方でも気軽にテント泊を楽しめるキャンプ場です。私は、室堂周辺の雄山(3003m)、大汝山(3,015m)などへは毎年日帰り登山に行くのですが今回初めてテント泊にチャレンジしました。

 富山県側からは、立山駅からケーブルカーに乗り、美女平駅で高原バスに乗り継ぎ室堂ターミナル(標高2,450m)まで行き、そこから徒歩でキャンプ場へ向かいます。室堂ターミナルの写真に見える残雪周辺が雪の大谷です。今年も約17mの雪の壁を楽しむことが出来たそうです。

ケーブルカー

ケーブルカー

室堂ターミナル

室堂ターミナル

 室堂に到着し、ターミナルから一歩外に出ると、まるでグランド・キャニオンを思わせる(行ったことが無いので想像ですが・・)景色が広がっています。

 今日は天気も良く、青い空・白い雲・3000m級の山々の景色が最高です。気温は20℃ちょっとで過ごしやすいですが、日差しが強く日焼けしそうです。10年ほど前から毎年1回はここに来ていますが、本当に素晴らしい景色で毎回感動しています。立山駅から約1時間でこんな別世界に来られるのは凄い事だと思います。ここからキャンプ場までは、観光マップなどの情報では1時間もあれば十分らしく、日帰り登山の際は昼食くらいしか持ちません。今回は1泊するので、テント、寝袋、コッヘル、食材などを詰め込んだ重たいリュックが肩に食い込み、ちょっとビールを入れすぎたかと思いながらも出発です。2時間以内には到着したいものです。

 先ずはミクリガ池を目指し、地獄谷を越えた先に目的地のキャンプ場があります。目的地までは石畳の道が整備されていて一見すると歩きやすそうですが、平らではなく凸凹していて意外と歩き辛いです。特に今回は重たい荷物を持っているので尚更です。

室堂周辺1

室堂周辺1

室堂周辺2

室堂周辺2

行先看板

行先看板

石畳

石畳

 ミクリガ池は室堂から約10分の所にあり、お手軽に行けるので大勢の観光客が訪れます。標高2,405mにある北アルプスで最も美しい火山湖と言われています。
 私の撮影技術が悪いので伝わり辛いですが、紺碧の湖面に映る山々は大変美しいです。近くには日本一高所にある天然温泉「みくりが池温泉」があり、日帰り入浴も可能です。
 今回は先を急ぐので素通りしましたがいつか入浴したいものです。

 ミクリガ池を過ぎると硫黄の匂いが漂ってきました。地獄谷です。以前は近くまで行けたのですが噴気活動の活発化により火山ガス中毒の事故発生リスクが高まっている事より、展望台からの見学になります。

ミクリガ池1

ミクリガ池1

ミクリガ池2

ミクリガ池2

 地獄谷付近からようやく目的地が遠望できます。ここまで1時間近くかかり疲れていたのですが、カラフルなテントが沢山見えて来て、あともう少しと力を振り絞り進みます。
 最後の急な階段に足をプルプルさせながら下り、明日はこれを登って行くのかと思うと少し不安になりながらも到着後のビールを楽しみに頑張ります。

雷鳥沢遠望1

雷鳥沢遠望1

雷鳥沢遠望2

雷鳥沢遠望2

 やっと到着です。結局1時間30分ほどかかりました。キャンプ場を使用するには管理棟で受付をする必要があるので、大人1名500円を支払い、テントを張る場所を探します。到着が16時頃になり、良い場所が空いていなく端の方に場所を確保しテントを張ります。テントを張るのは思ったより簡単で20分ほどで完成です。テントを張り終えたところでようやくビールです。長かった。周りの景色も最高でビールが美味い。

今晩の宿

今晩の宿

ビールで乾杯

ビールで乾杯

テントからの景色1

テントからの景色1

テントからの景色2

テントからの景色2

 食事を楽しんでいると、太陽が沈んで行き、周りの山々が夕日に染まり始めます。気温も太陽とともにどんどん下がって行き、日没後には15℃くらいになり、折角重たい思いをして運んだビールが進まず、ここからは焼酎のお湯割りです。

 さて、今回の最大の目的は満点の星空です。昨年も星空を期待して室堂のホテルに泊まったのですが、残念ながら夜になるとガスが出て見ることが出来ませんでした。今回は、これまで空には雲一つない感じなので期待大です。お湯割りで暖まりながら星の登場を待ちます。

夕焼け1

夕焼け1

夕焼け2

夕焼け2

日没1

日没1

日没2

日没2

 満点の星空です。感動的な景色が広がります。昔の人がこれを川にたとえ天の川と呼んだ気持ちが分かります。皆様も機会があれば是非体感してみて下さい。今回は8月初旬に行きましたが、夜は寒いので星空を楽しむには暖かい服装でどうぞ。

星空1

星空1

星空2

星空2

2018年の一覧