飛騨市 薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」
2020年10月号
一気に秋めいて肌寒い日も出てきた今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。
10月号では、飛騨市古川町にオープンした薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」をご紹介します。
飛騨は自然豊かで多くの植物が生育しています。飛騨市はその特長に着目し、町おこしとして薬草のまちづくり推進を始めました。
最近ですと夏の終わりに実をつける葛の花が肝臓にいいとのことで、市長を筆頭に葛の花を採取するのが流行していると耳にし、
私も身近なところに葛がないかと探してみたところ、なんと!我が家の田んぼの周りや、至るところにあるではありませんか。
「ひだ森のめぐみ」では有料で薬草の乾燥をしてくれるサービスもあると知り、事前にお電話したところ、
大変Welcomeな雰囲気で、年末年始以外は土日祝日もオープンしているとのこと。このコラムのよいネタが見つかり、私は本当に安心しました。
葛はマメ科のつる性の多年草で、日本各地の山野に自生し、秋の七草の一つにも数えられる植物です。
根を粉末状にした葛根湯が有名ですが、この葛の根などはイノシシの大好物で、田んぼを荒らして被害をもたらしてもいるそうです。
(効能)
根・・風邪の治療
花・・肝臓によく二日酔いを和らげる
芽・・白髪を防ぐ
葉・・止血効果、整腸作用
お店は古川町の街中にあります。ホームページのイメージどおり、おしゃれで落ち着いた雰囲気です。
残念ながら葛が花をつける時期は過ぎていましたので、採取できた葛の葉と、ついでに見つけた見知らぬ大ぶりな葉っぱ、
スーパーで購入した飛騨高山産の小松菜の3種を持ち込みました。料金は1kgまで200円です。(詳細はお店のホームページをご覧ください。)
乾燥機のスイッチが入るのが一日一回のため、後日受け取りに行くことになり、店内で薬草茶をいただきました。
体調に合わせてクロモジ茶をメインにブレンドしてもらったのですが、とても落ち着く香りのお茶で感激しました。
こちらで販売している薬草茶は、きれいな飛騨の森の中で採取しているものだそうです。
ちなみに謎の葉は、お店の方も見たことがないそうでした。
乾燥の出来上がり写真です。匂いを嗅ぐと謎の葉がクッキーのように香ばしい香りです。
小松菜はからしのような香り、それに比べると葛の葉はおとなしくてあまり匂いを感じないほどでした。
さて、その後判明したのですが、この謎の植物は「タケニグサ(竹似草、竹煮草)」といい、毒性があるとのこと。
ああ、匂いに釣られて試食しなくてよかったです。
この秋、皆様もお近くの薬草を探してみてはいかがでしょうか。