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事業内容

水力発電・地下利用

水力発電電力部

社内使用電力の安定調達と再生可能エネルギーの活用を目的とした水力発電事業を行っています。当社の水力発電所は、会社を中心に半径20㎞圏内に計10箇所点在し、主に高原川水系の支流である双六川と跡津川から取水しています。電力コントロールセンターでは、これらの発電所に対する遠隔監視・操作により、効率的かつ安定した運営・管理を行っています。

1920年から1964年にかけて運転を開始した主要5発電所については、設備の老朽化が進んでいたため、2015年から2018年にかけて大規模な更新工事を実施するなど、再生可能エネルギーの利用拡大による地球環境に配慮した事業活動に取り組んでいます。2022年3月現在の総定格発電能力は約39,000kWとなり、年間約230GWhを発電しています。これを石炭火力発電のCO2排出量に換算すると年間約215千tとなり、CO2排出量の削減に大きく貢献しています。今後も再生可能エネルギー事業活動の推進に努め、環境保全と社会への貢献を果たします。

取水口(金木戸発電所)
取水口(金木戸発電所)
水車発電機
水車発電機
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山々に囲まれた地形と豊富な水を有する自然環境を活かした水力発電により、持続可能かつ環境負荷の少ないエネルギーを供給しています。

地下利用鉱山部

神岡鉱山では古くから、金、銀、銅、鉛、亜鉛などの鉱石が採掘されてきました。採掘によって形成された広大な地下空間は、遮蔽性、恒温性、恒湿性、安定性等の特性があり、現在では、他に例のない科学技術研究の場として利用されています。

中でも、カミオカンデは、茂住坑の地下1,000mにある東京大学宇宙線研究所の研究施設で、1983年に完成しました。故・小柴昌俊東京大学特別栄誉教授が建設・実験を指揮され「宇宙ニュートリノの検出」により2002年にノーベル物理学賞を受賞されました。また、後継施設であるスーパーカミオカンデでの研究により、梶田隆章東京大学宇宙線研究所所長(当時)が「ニュートリノ振動」を発見され、2015年にノーベル物理学賞を受賞されました。2020年には、更にその後継施設となるハイパーカミオカンデの建設工事が栃洞坑周辺で開始され、2027年からの運転開始が予定されています。

他にも「KamLAND(東北大学)」(地球ニュートリノの観測)「KAGRA(東京大学)」(重力波の観測)など、研究施設の集積が進んでいます。カミオカンデ、スーパーカミオカンデを完成させてきた、当社および三井金属の鉱山技術「岩盤エンジニアリング」は、今後も最先端の研究を支えていきます。

地下空洞開削のようす
地下空洞開削のようす
スーパーカミオカンデ
スーパーカミオカンデ
画像提供 東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設
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飛騨片麻岩を含んだ強固な地盤の特性と鉱石の採掘を長年行ってきた当社の技術力を活かして、研究施設建設のための大規模な掘削と地下空間の維持を行い、世界的にも最先端の研究を支えています。