奥飛騨だより

飛騨神岡 夏祭り

2012年9月号

  みなさんこんにちは。18か月ぶりの登場、三井金属ユアソフト本社勤務、自称専属カメラマンのY.K.です。
残暑が厳しい季節、皆様如何お過ごしでしょうか?
今回は夏の風物詩の一つ、夏祭りとお盆行事を紹介します。4年前になりますが、本誌にて飛騨神岡夏祭りの昼の姿を紹介させて頂きましたが、今回は夜祭りを取材しました。

夜祭りでは、夏の定番である花火大会が開催されます。 今年の花火大会では600発の花火が約45分にわたって打ち上げられました。他の大きな花火大会と比べれば見劣りしてしまいますが、数年ぶりに見た神岡の花火は、子供の頃に見ていた花火大会を思い出させてくれました。 今回は残念ながら風があまり吹いておらず、打ち上げ後の煙が流れなかったため、煙が映り込んだ写真になってしまいました。

スターライト

スターライト

彼岸花

彼岸花

デジタル一眼とバルブ撮影を使った花火撮影は初めての経験でしたが、ピント合わせやシャッターを切るタイミング、ISO感度の設定など上手く撮影するにはまだまだ修行が必要でした。

にぎわい

にぎわい

左の写真は神岡町のメインストリート、西里(にっさと)商店街です。 日が照っている日中は人がまばらでしたが、夜にもなればこのように大勢の人でにぎわいます。 ちなみに、祭りの風物詩であるたこ焼きやベビーカステラなどが屋台で売られていますが、神岡町ではこの屋台のことを「やし」と呼んでいます。

今更ながら神岡では何故屋台のことを「やし」と呼ぶのか調べてみたところ、「やし」というのは「香具師」「野師(野士)」「薬師」「弥四」などと表記するそうです。 それぞれの表記には諸説あり、「香具師」は「こうぐし・かうぐし」とも読んで、江戸時代に軽業や曲芸などで客寄せをして、薬や香具を売っていた露天商のことを指したそうです。 「野師」は野武士が飢えをしのぐために薬を売っていたことから、「武」が略されて「野士」から「野師」になったという説があります。 いずれの表記も薬に関連する説があり、「やし」の意味は分かりましたが、神岡では何故いまだにそう呼ぶのかはわかりませんでした。

姉弟

姉弟

こちらは13日にお迎えした祖先の霊(精霊)を、15日に送り出す「灯篭流し」の風景です。
町内の円城寺(えんじょうじ)から灯篭を持って行列が出発し、高原川の河原へ下りて灯篭を流します。
普段、信心深くはない私ですが、このような光景を見るとたまには墓参りにでも行くかなぁ、と考えさせられました。

灯篭流し

灯篭流し

別れの時間まであと少し ご先祖様、また来年会いましょう

別れの時間まであと少し ご先祖様、また来年会いましょう

本誌の取材という事で久しぶりに夏祭りに行ってきましたが、屋台の出店数が子供の頃よりもめっきり減っており、ざっと見たところ半分くらいになっていました。 子供の頃には日中のイベントとして、キャラクターものや様々なコンセプトで自作したいかだに乗って高原川を下る「いかだ下り」がありましたが、いつの間にかそれもやらなくなっていました。
ただ、その一方では町内の広場にステージを作ってバンド演奏などが行われており、若人による新しい風が吹き込んで少しずつ変わってきているなぁとしみじみ思いました。

神岡町の夏祭りは毎年8月13日から15日にかけて開催されます。
昼間は「レールマウンテンバイク Gattan Go!!」を体験して、夜には花火大会、盆踊りなどを楽しまれてはいかがでしょうか?
来年の夏祭りだけとはいわず、春の例祭にも足を運んでいただければと思います。なお、2年後の平成26年5月3日から5日にかけて大津神社の式年大祭も開催されますので、是非とも見物にいらしてください。

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