奥飛騨だより

飛騨の冬

2008.2月号

 年が明け、早くも1ヶ月が過ぎました。
2月は、飛騨地方では年間を通して一番の冷え込みを記録します。地元の方々はこの寒さにも慣れているかもしれませんが、 私(2006年入社)のように飛騨へ来て日が浅い者は、毎朝布団からなかなか出られない生活が続きます。 また、もっとも降雪量の多い月でもあり、雪下ろし(飛騨地方では"雪またじ"と言います)を嫌というほど経験している地元の方々にとっては冬は まさに雪との格闘の月なのです。私の住む神岡のあちこちで聞かれる「雪さえ降らなければいいところなのに」という声も納得 できますね。
 そんな、冬本番を迎えている飛騨地方で、今月は福地温泉(ふくぢおんせん)で開催されております、「青だる」のライトアップの様子をお伝えいたします。

 飛騨市神岡町からR471で平湯方面へ車で走る事約40分、案内板が福地温泉へと私達をいざないます。 車で坂を下り、走る事約5分道路の両脇に福地温泉の旅館街が見えてきます。 道両脇の旅館の前には、同型の提灯(ちょうちん)が下がり、道路を通るだけで隠れ家的温泉街所以の、 風情が伝わってきます。

 旅館街を通り過ぎると、突如右側へライトアップされた大きな氷の塊が姿を現します。 これが、「青だる」です。水が凍り付き青く垂れ下がることから「青だる」と呼ばれています。

 これは「青だる」から坂を下り約20メートル付近に、ひっそりと門構えのある「昔ばなしの里」です。 昔ばなしにでてきそうな、とても風情のある門構えが印象的で、一瞬昭和の時代にタイムスリップしたかの ような幻想に襲われます。

 また、「青だる」のライトアップ以外に、「へんべとり」(獅子舞)という郷土芸能の実演も行なわれます。「へんべとり」の 開催期間は、2月9日(土)・10日(日)・11日(月)20時30分からの3日間です。「青だる」をバックに、「へんべとり」 の実演はまさに圧巻です。一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。

 今回、お伝えしました、福地温泉の「青だる」以外にも、平湯大滝の「結氷まつり」、新平湯温泉の「奥飛騨樹林帯タルマかねこおりライトアップ」等も有名です。 夏の祭りも壮大で有名ですが、冬のイベントも幻想的で圧倒されます。 温泉やスキーを楽しみながら、冬のイベントに参加してみてはいかがでしょうか。
 飛騨の冬は、路面が凍結している時が多々あります。くれぐれも安全運転でお越し下さい。

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