奥飛騨だより

飛騨新そば祭り

2014年11月号

皆様は飛騨のグルメと言ったら何が思い付くでしょうか?県外出身の私は”飛騨牛”がすぐに思いつきます。 むしろ飛騨牛しか知らなかったくらいですが、飛騨に引っ越してきて飛騨牛以外にも美味しいものがたくさんあることに驚きました。 みだらしだんご・赤かぶの漬物・高山ラーメン・朴葉味噌などなど・・・。 まだまだ知らない食べ物はありそうですが、数あるグルメの中から今回は”そば”に着目しました。

毎年この時期になりますと、飛騨各地でそば祭りなるものが開催されます。 今回は飛騨古川で開催された、”飛騨新そば祭り”に訪れました。 様々なおそば屋さんが一堂に集うこの催しは今年で9回目ということですが、このような催しが開催されていたとは今回初めて知りました。 食べることが大好きな私にとっては、行かないわけにはいきません。

そば祭り看板

そば祭り看板

新そば入りました

“本格手打ち 新そば入りました”、なんて食欲をそそる響きでしょうか。
そもそも新そばとは、秋に収穫されたそばの実を鮮度の高いうちにそば粉にして打ったものです。 製造技術や冷蔵技術が発達した現代だからこそ、一年中食べられるそばですが、”新たまねぎ”や”新じゃが”といった季節物と同じように、昔はそばも季節物だったのです。
そんな現代の技術に感謝しつつ、新そばをいただきましょう。

今回は7つのおそば屋さんが出店されており、そのうち2つのお店を回りました。本当は全てのお店を回りたかったのですが、さすがに2店目でお腹一杯になりました・・・。

お店によって盛り付ける具も違いますが、そばの色も違いがあるのがお分かりいただけると思います。

山の村そば

山の村そば

流葉切雲そば

流葉切雲そば

お店の人に聞いたわけではないですが、写真左の山の村そばは韃靼(だったん)そばではないでしょうか。 というのも山の村そばには苦味があり、社員からも「苦くて色も茶色だから韃靼そばだと思う」と教えてもらいました。 苦(にが)そばとも呼ばれ、中国では昔から漢方薬として使われていたそうです。 一方流葉切雲(ながれはきりも)そばは苦味もなく、白色に近いそばで、いわゆる更科そばではないでしょうか。 普段皆様が食べられるそばですね。

どちらも美味しかったのですが、個人的にはやはり苦味のない”流葉切雲そば”の方が好みでした。 揚げたそばを具としてトッピングしており、それが食感のアクセントにもなっていました。 卓上に置いてあるそば湯で出汁を薄めて飲みやすいように調整できるようになっているのも嬉しい配慮でした。

腹ごなしに歩いていたら鵜飼の催しがありました。

関市より鵜飼

関市より鵜飼

出番待ちの鵜

出番待ちの鵜

水を張ったビニールプールの中に魚がおり、狭いながらも鵜飼の実演をするようでしたが、生憎実演時間外で鵜もおとなしく待っていました。 しかし鵜をこんな至近距離で見ることなど滅多にないことなので、記念に撮影させていただきました。

今回はそば以外にも、岩魚の塩焼き、山の村のソーセージ、飛騨地鶏を使った焼き鳥、五平餅、みだらしだんごと言った飛騨のグルメが集結していました。
(そば2杯でお腹一杯と書きましたが焼き鳥とソーセージを食べてしまいました・・・)

11月にもそば祭りを開催する地域があるようです。秋の紅葉を眺めながら飛騨のグルメ食べ歩きなどいかがでしょうか。

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