奥飛騨だより

飛騨古川まつり会館の紹介

2017年06月号

5月になると草木が生い茂り、冬に葉を落としていた木々も一斉に青葉をまといます。
中旬から徐々に準備が始まっていた田植えも、下旬になるとほとんどが植え終っていました。遠く笠ヶ岳に残る雪の白が標高の低い草木の緑で強調される、この時期の風景が私は大好きです。

緑の映える道路

緑の映える道路

笠ヶ岳と田植え後

笠ヶ岳と田植え後

今回ご紹介する飛騨古川まつり会館は、飛騨古川祭、匠の技術体験、からくり人形の実演が楽しめる観光施設です。飛騨古川駅から徒歩5分の場所にあります。
飛騨古川祭は毎年4月19日、20日に開催され、気多若宮神社(けたわかみやじんじゃ)の例祭です。(例祭とは神社で毎年行われる祭りのうち、最も重要なお祭のことです)400年余りの歴史を誇り“動と静”を表す祭りと呼ばれているそうです。“動”とは裸祭の「起こし太鼓」で、“静”は絢爛豪華な9台の「屋台行列」になります。

飛騨古川まつり会館全景

飛騨古川まつり会館全景

新設された看板

新設された看板

元々1980年1月に国の重要無形民俗文化財に指定されていましたが、2016年12月にユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」として、京都祇園祭の山鉾や隣の高山市の高山祭の屋台など18府県33件と一緒に登録されたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
飛騨古川まつり会館に入館すると、まずシアタールームに案内されました。この日は入館料が特別料金で大人800円のところが500円でした。ここでポイントなのはシアタールーム入口で渡される3D映像用の眼鏡です。祭の様子を3D映像で上映されるため迫力があり、まるで自分がその場にいるかのように体験できます。
館内には実際にお祭りで使用される屋台が展示されており、全9台ある中の3台が常時展示されています。係りの人に聞いたところ、毎年4月と10月に3台ずつ入替を行い、館内に設置された屋台専用の入り口からエレベーターを利用し移動させるそうです。

神楽台

神楽台

白虎台

白虎台

 からくり人形の操作体験の場では2体展示してあり、係りの方にどの紐を引くとどこが動くのかを簡単に教えてもらい操作を行います。体の向き、顔の向き、手足を10本足らずの紐で操作するのですが、なかなか自分の思ったように人形が動いてくれません。歩く動きをさせようとしても左手、左足を同時に動かしてしまう始末。唯一の救いは私の子供が人形を動かすたびに「きゃっきゃ」と大喜びしてくれたことでしょうか。

からくり展示ブース

からくり展示ブース

からくり操作体験

からくり操作体験

他にも、大太鼓の櫓(やぐら)やバチ、付太鼓が展示されており実際のお祭で参加しなければみることのできない部分を知ることができます。

大太鼓の櫓

大太鼓の櫓

下に置いてあるのが付太鼓

下に置いてあるのが付太鼓

これまで飛騨古川祭を見たことが無かった私ですが、今回見学したことで来年の飛騨古川祭はぜひみてみたいと感じました。
皆様も飛騨古川へ来られた際は、飛騨古川まつり会館へ立ち寄られてはいかがでしょうか。

■飛騨古川まつり会館
http://www.okosidaiko.com/

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