飛騨古川 晩秋の雲海
2019年12月号
12月に入り寒さも本格的になってまいりました。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回の奥飛騨だよりは、安望山(あんぼうざん:安峰山・安峯山)について御紹介いたします。
安望山は、岐阜県飛騨市にある標高1,058mの山で、山頂まで車でいくことができるので、気軽に自然を満喫できます。
山頂からは飛騨古川の町を一望でき、晩秋には雲海が見えることもあるので地元の方のみならず、
他県の方からも足を運ぶ隠れ人気スポットです。
今回は、この雲海を見るために行ってきましたので、その様子をお伝えします。
山頂へ行くまでのルートは3つあります。
1つ目は、古川駅から徒歩15分の場所に安望登山道の入り口があります。
こちらは徒歩での登山ルートになりますが、1時間半ほどで登ることができます。
飛騨古川で育った子供は、小学5年生のときに学校行事で必ず登ります。
2つ目は、地元の人間にも説明しづらい場所で、道が細く落石が多いため、危険ですのでお教えできません。
写真の通り、柵がしてあるのですが、これは害獣などが町におりてこないために設置してあります。
ですが、入山する際は自由に開けて入っても構いません。
3つ目は、神岡と古川をつなぐ神原峠を神岡側から登ると、神原トンネルのすぐ手前の右手にあります。
この道は、昨年の台風の影響で、道路が陥落していましたが、
今年の夏に完全復旧したため、道路の幅も広く通りやすい道となりました。
今回は、最近購入したお気に入りのバイクで、3つ目の一番安全なルートから登りました。
自宅を7時半に出発し、7時50分に山頂に到着しました。山頂には、すでに3台ほど車があり、7名ほどみえました。
ロードバイクできている方も見えました。
まだ朝霧で何も見えない状況でしたが、当日の天気は快晴で無風、放射冷却(前日の昼と夜との寒暖差) があり、
雲海の出る天候の条件がそろっていたので、その場で雲海に変わるのを待つことにしました。
というよりは、地元のおじさん達が「こりゃ、もう少ししたら雲海見えるぞ」と言っていたので、待機することにしました。
防寒対策を全くしなかったので、凍えるような寒さでしたが、
周りの方が親切に水筒のお茶を分けてくださり、身も心も温められました。
辛抱強く2時間程待ち、周りの人はあきらめて帰ってしまって自分を含め3人しかいなかったのですが
10時30分過ぎた頃、急に霧が晴れ、雲海を見ることができました。
きれいな雲海にはなりませんでしたが、初めて見ることができ感動しました。
これも自然に囲まれた「飛騨ならではの贅沢」だなと感じました。
さらに、その日の夜も安望山へ足を運び、古川の夜景を見てきました。
100万ドルの夜景には到底およびませんでしたが、とてもきれいな景色を眺めることができました。
また、周りに余計な明かりがないので、星もきれいに見えるので夜の安望山もおすすめです。
皆さんもぜひ登ってみてはいかがでしょうか。
【アドバイス】
・雨の後などは、土砂崩れや落石が多いので避けた方がよいです。
・山頂付近も含め道中は、クマが出没するので対策をしていきましょう。
・山頂は地上よりも寒いので、防寒対策はしっかりしておきましょう。
・冬季は通行止めとなっていますので、登ることができません。
(参考)
飛騨市公式観光サイト 飛騨の旅:https://www.hida-kankou.jp/spot/4288/