INTERVIEWリアルモデル for 製造

化学メーカー(海外法人)C社様

業種

化学

対象

本社、中国1工場

期間

5ヶ月

導入プロセス

導入プロセス

  • ビジネス設計:組織・マスタ設計、プロト構築
  • ベースライン:プロトタイプ検証、GAP対応検討
  • 実現化:追加設定・開発、システムテスト
  • 稼働準備:データ移行、運用テスト、操作教育

「現地事業所の情報システム構築すること」

それは、ワールドワイドにビジネスを展開する企業にとって、避けて通れない課題です。海外で大規模なフッ素化学事業を展開する化学メーカー(海外法人)C社は、リアルモデルを導入することで、実質5ヶ月という短期間で、即効力のあるシステムを実現しました。

INTERVIEW

  • 化学メーカーC社
    総務統括部長

    M

  • 化学メーカーC社
    企画財務担当部長

    N

  • 化学総合メーカーD社
    情報システムG

    H

POINT

  • 5ヵ年計画で複数の海外拠点にシステムを導入しなければならなかった。
  • その1拠点目が中国であり、海外拠点の共通モデルとして導入する必要があったが、時間が半年しかなかった。
  • リアルモデル採用の決め手は、三井金属ユアソフト社のコンサルタントと2日間に渡り、実機を用いて実現範囲や内容の確認とともに様々なディスカッションをしたことにより、確実に稼働できることと、極力そのまま使えば「費用」も「期間」も抑えられるという確信が持てたからである。
  • 導入プロジェクトにおけるポイント
    • 実際に動くSAPがプロジェクト開始後1週間で提供されたこと(最初から実機ベースで進められたこと)が期間短縮に大きな影響を与えた。
    • 日本語と中国語の操作マニュアルが教育フェーズで役立った。
    • テンプレートの機能を実際に見せられて使ってみると、それで十分というケースが多かった。

テンプレートだからこそ、
短期間かつ低コストでの導入が可能でした。

化学メーカー(海外法人)C社は、世界有数の化学総合メーカーであるD社が、世界戦略を展開する上で欠かせない存在として、上海から北西に約90キロ離れた江蘇省に建設した大規模化学プラントです。D社の化学事業部企画部情報システムグループのH氏が、三井金属ユアソフトのリアルモデルを知ったのは、同工場のシステムをどのように構築するかに忙殺されていた頃でした。工場の本格稼働まであと数ヶ月という状況で、残された時間は限られていました。本社でSAPの導入にも携わっていた経験から、SAPなら確実という思いはあったものの、期間と費用を考えるととても現実的ではない、というのが本音でした。
検討を進めるうちに、テンプレート方式であれば、無理なく確実に、しかも短期間で導入でき、コストも抑えられることがわかりました。最初は半信半疑でしたが、三井金属ユアソフトのセミナーに参加し、コンサルタントと2日間にわたってみっちりとディスカッションを重ねたことで、「これならいける」という確信に変わったといいます。
販売管理と在庫・購買管理の2つのSAP認定資格を持つH氏は、実績あるテンプレートを「極力そのまま利用する」ことで、費用も期間も確実に抑えられると判断していました。

導入から稼働までを、5ヶ月で実現しました。

化学メーカー(海外法人)C社で総務部企画財務担当部長を務めるN氏は、H氏から「これならいける」という話を聞かされてはいたものの、本国での導入実績がないテンプレートで本当に大丈夫なのか、半信半疑だったといいます。現地で実際にシステムを使う立場にあるからこそ、無理もありません。加えて、リアルモデル導入の決定が遅れたこともあり、「いざという時の覚悟も決めていた」と当時を振り返ります。
中国人スタッフを含めた現地での共同作業がスタートしました。N氏の半信半疑の気持ちは、実は工場の本格稼働前日まで続いていたそうですが、3つのステップを経て「これならいける」という確信へと変わりました。その3つとは、操業開始当日、次に月次締切日、そして最後が年次締切日です。その間、当局によるシステム検査も無事に完了しました。
今では、リアルモデルを完全に信頼し、安心して使いこなせるようになったと話します。もしリアルモデルでなければ、導入には1年はゆうにかかっていたでしょう。それが、SAP導入に1週間、テンプレート導入に1週間で完了したのです。この差は非常に大きいと感じています。

テンプレートの機能を熟知することが、成功の鍵です。

現地で董事として、システム導入から運用までを統括する立場にある総務統括部長のM氏は、コンサルティングの立場から三井金属ユアソフトがプロジェクトを懇切に推進したことに加え、マニュアルが充実している点も見逃せないと話します。現地での共同プロジェクトがスピーディーに進み、導入後もスムーズに運用できているのは、マニュアルの充実による効果が大きいと分析しています。
また、テンプレートの機能を熟知することが必須であるとも指摘しています。「こうした機能が欲しい」という要望にすべて対応して作り込んでいては、テンプレート方式のメリットが失われてしまうからです。
「テンプレートを使えば、ここまではできる。それをまず使ってみてください。こう説明して実際に使ってみると、それで十分だというケースが多いんです」と語るのは、テンプレートを極力そのまま使う方針で導入にあたったH氏です。
化学メーカー(海外法人)C社は、今回のリアルモデル導入にあたり、日本語・中国語・英語に加え、ドイツ語にも対応するシステム構築を進めました。これは、今後の欧州市場での戦略展開を見据えた取り組みにほかなりません。今後もリアルモデルが、さらなる活躍を見せていくことは間違いありません。

※記事内容は、取材当時のものです。​