技術・適用情報
軽量コンクリート・軽量骨材
ポンプ圧送性
- 軽量コンクリートのポンプ圧送性
- 軽量コンクリートはポンプ圧送性が悪いという固定観念から、設計上採用を見送られるケースが多々あります。しかし、図1のように、圧送前スランプが21cm程度であれば、高所圧送でも圧送前後のスランプダウンは最大2.5cm程度です。このことから、ランドマークタワー(高さ296m、地上70階、軽量1種使用)や、新宿パークタワー(高さ226m、地上52階、軽量2種使用)でも問題なくポンプ圧送されています。
(スチールファイバー入りでも実績があります)
ほとんどの生コンプラントでは散水設備を備えた骨材サイロを持っており、保管時にも骨材が乾かないように常に注意を払った管理がなされています。 下記の注意点さえ配慮していただければ、ポンプ圧送は全く問題ありません。


●図1 圧送前後のスランプ比較

調(配)合上の注意点
- 高層階の打設では、スランプの管理値は21cmとすることをお薦めします。
- 細骨材の0.3mmふるい通過率の最小値は、普通骨材では15%以上、軽量骨材では20%以上としてください。
施工上の注意点
※実際にトラブルを起こすのは、以下の点が守られていない場合に多いようです。
- 配管は必ず5インチ管(125A)以上を使用してください。
- 曲がり管(ベント管)を多用しないでください。
- テーパー管はなるべく長いものを用いてください。
- 打ち始めは、様子をみながらゆっくり圧送してください。
- スランプが25cmを超えるような分離したコンクリートは、圧送しないで下さい。
- 暑中時の圧送の中断は極力短時間としてください。
- ブーム管は極力使用しないで下さい。