技術・適用情報
軽量コンクリート・軽量骨材
軽量コンクリートの経済性
はじめに
軽量コンクリートを建築物に適用した場合、常に安定した品質のコンクリートを提供することにより維持補修費を削減できる省資源効果、断熱性に優れるため冷暖房コストを削減できる省エネ効果など様々なメリットがあります。本資料では、建築物全体を軽量化することにより建設費がどの程度の低減できるかを検討してみました。
■事例紹介:検討対象建築物概要
建物用途 | 共同住宅 |
---|---|
規 模 | 地下:1階、地上:14階、軒高さ:38.65m 延べ床面積:4,700m²、基準階平面:13.56×32.25m |
構造形式 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
この対象建築物について、上部構造物に使用するコンクリートの種類、適用部位を以下の3ケースにとり、更にこれら各ケースにおいて杭長を変更した場合の全工事費を試算しました。
- Case1:
- 全階 普通コンクリート使用
- Case2:
- 基礎~7階床 普通コンクリート使用、7階柱以上 軽量コンクリート1種(密度1.9t/m³)使用
- Case3:
- 基礎~1階床 普通コンクリート使用、1階柱以上 軽量コンクリート1種(密度1.9t/m³)使用
杭長:30m, 50m(場所打ち杭/アースドリル工法)
下図にCase1を基準とした場合の各ケースにおける建設費低減比率を示しました。この図から判りますように、軽量コンクリートを使用(Case3)すると普通コンクリートを全階に適用した場合に対して、杭長30mでは1%弱、杭長を50mとした場合には約3%の建設費を低減できる事が判ります。

- ●ペンシルビル
- ●ポンプ圧送性
- ●省資源・省エネ
- ●軽量コンクリートと普通コンクリートの物性比較
- ●軽量コンクリートの経済性
- ●軽量コンクリートの遮音性能
- ●軽量コンクリートの耐久性
- ●軽量コンクリートの現場施工性
- ●メサライトの製造における吸水工程
- ●嵩上げに軽量コンクリート